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Chen, J.; 浅野 雅春; 前川 康成
no journal, ,
電気透析は、イオン交換膜と電力を利用してイオン性物質を分離するシステムである。我々は、高分子フィルムを基材として、スチレン誘導体であるスチレンスルホン酸エチルエステル(ETSS)およびクロロメチルスチレン(CMS)を放射線グラフト重合することにより陽イオン交換膜と陰イオン交換膜を作製した。得られたイオン交換膜の電気透析用膜としての性能(イオン交換容量、イオン伝導性、含水性など)を評価した。セシウムイオン水溶液を放射線汚染水の模擬溶液として、セシウムイオンの分離性能を検討した結果、作製したグラフト型イオン交換膜は、従来のイオン交換膜以上のセシウム分離性能を有することが分かった。
深澤 秀行*; 長谷川 伸; 前川 康成
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燃料電池は、高い発電効率のため化石燃料枯渇の有望な解決策となること及びCOの排出を大幅に削減でき地球温暖化の抑止手段となることから、その開発が望まれている。しかしながら、本格的に燃料電池自動車を普及させるためには、低加湿時の高プロトン伝導性と高加湿時の高機械特性を併せ持つ電解質膜の開発が必須である。これまで我々は、耐熱性や機械強度に優れた芳香族炭化水素系高分子であるポリエーテルエーテルケトン(PEEK)からなるグラフト型電解質膜(PEEK電解質膜)が優れたプロトン伝導性や機械特性を示すことを報告してきた。高分子膜は、無機ナノ粒子を複合化することでその物性、機能性が向上することが報告されていることから、今回、SiO、MgO及びAlOなどの無機ナノ粒子をPEEKに複合化した膜(PEEK複合膜)を基材とし、グラフト鎖にイオン伝導性基に変換可能なスチレンスルホン酸誘導体(ETSS)を導入することで、複合化PEEK電解質膜の作製を検討した。本研究より、IEC=0.6-3.2mmol/gのSiOを含むPEEK複合化電解質膜は、同じIECのPEEK電解質膜よりもプロトン伝導性が向上すること、その原因が含水率増加であることを明らかにした。
関根 由莉奈; 東島 優*; 深澤 倫子*; 深澤 裕
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ハイドロゲルは、ポリマーから成る三次元編目に多量の水を安定に含む物質である。ゲル中の水の性質はゲル材料の特性に大きく関与する。ゲル中に存在する水は、その空間的制限やポリマーとの相互作用やからバルク水とは異なる構造や物理化学的性質を示す。例えば、ゲル中の水の凍結融解挙動が普通の水とは異なることが知られている。現在までに、ゲル内部の水は融点の異なる大きく分けて3種類の水(自由水,中間水,束縛水)が存在することが明らかになっている。3種類の水の存在比や構造は、ゲルの含水率やゲルを構成する高分子の荷電や官能基が関与する。しかしながら、それらの水の詳しい性質は未だ不明な点が多い。本研究では高分子種の違いがゲル中の水に及ぼす影響明らかにすることを目的として、ラマン散乱法を用いて含水率の異なるポリアクリルアミド(PAA)ゲル及びポリN,N-ジメチルアクリルアミド(PDMAA)ゲルの振動エネルギーの変化を調べた。この2つのポリマーは側鎖以外はほぼ同様の化学構造を有する。本発表では、振動エネルギーの変化より、ゲル中に存在する水の構造変化のメカニズムを議論する。
山口 大輔; 宮元 展義*; 中戸 晃之*; 小泉 智*; 太田 昇*; 八木 直人*; 橋本 竹治; 川勝 年洋
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スメクチック液晶相に関して、真の長距離秩序が存在しないことから、それが示す散乱は(3次元)結晶のBragg散乱とは異なり、ピーク中心からの散乱ベクトル(q)の増加とともに強度が異方的なべき乗則に従って減衰することが調和近似の理論展開によって定式化されている。この実験による検証として、過去に棒状分子(CBOOA or 8OCB)サーモトロピック液晶や、界面活性剤が形成するラメラリオトロピック液晶において観察された異方的な散乱パターンの解析が報告されている。今回、上記の系とは異なり、極めて大きなアスペクト比を有するシート状粒子(1.6nmの厚さ(d)に対し、シート面内の平均粒径(L)が650nm)のコロイド分散系において現れる層状構造の散乱に対し、粒子の積層方向(散乱ベクトルの座標系でqz方向とする)とそれに直角な(qx)方向に分けて解析を行った。その結果、理論が予測する異方的なべき乗則が観測され、解析により、シートの曲げ弾性、およびシートの積層に関する圧縮弾性率を評価し、散乱パターン上の配向の乱れと関連づけて議論したので、発表する。
吉村 公男; Zhao, Y.; 越川 博; 八巻 徹也; 猪谷 秀幸*; 山口 進*; 田中 裕久*; 小泉 智*; 前川 康成
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水加ヒドラジンなどの液体燃料が使用可能なアルカリ形非白金燃料電池において、アニオン伝導電解質膜のアルカリ耐性の向上が求められている。本研究では、2-メチル-1-ビニルイミダゾールのグラフト重合によりアルカリ分解反応の起点となるイミダゾリウム環の2位炭素をメチル基で保護したアニオン膜を作製し、膜物性および階層構造を調べた。アルカリ耐性を評価した結果、2位にメチル基を導入することで、80Cの1M KOH中での長期耐久性に大幅な改善が見られた。また、本研究のアニオン膜を用いた水加ヒドラジン燃料電池において、最大出力210mW cmを確認した。中性子小角散乱(SANS)-コントラスト変調法によるアニオン膜の構造解析より、膜中で結晶相が一様に分散することおよび親水性のイオンチャンネル領域が疎水性領域と相分離し、イオン伝導に有利な構造であることがわかった。